冨士本眼科冨士本眼科

その他の目の病気

網膜静脈閉塞症(もうまく・じょうみゃく・へいそくしょう)

糖尿病網膜症と並び、眼底出血を起こす代表的な疾患です。 高齢者、特に動脈硬化や心臓病、糖尿病などがある人に多く見られます 。網膜静脈閉塞症は、網膜の中を通っている静脈が血栓などで詰まり、その部分から末梢にかけての静脈が拡張して曲がりくねり、眼底出血や浮腫(むくみ)を引き起こします。出血を起こす病気です。 網膜静脈閉塞症には、中心静脈閉塞症と分枝静脈閉塞症の2種類があります。治療については薬物療法を行うのが一般的ですが、それでも出血が止まらず、視力の低下が見られるときは、レーザーで出血や浮腫を吸収するレーザー光凝固を行います。

白内障

網膜動脈閉塞症(もうまく・どうみゃく・へいそくしょう)

網膜の動脈が詰まる病気です。高齢者、特に動脈硬化や心臓病、糖尿病などの人に多く見られます。
網膜の動脈は、網膜に酸素を供給しているため、血流が途絶えると組織の細胞が酸欠を起こして壊死(えし)に至ります。細胞が壊死した網膜は光を感じることができなくなるので、その部分の視野が欠けてしまいます。頻度は高くありませんが、目の病気では最も緊急な治療を要する怖い病気です。
治療は、まぶたの上から指で眼球をマッサージしたり、即効性の血管拡張薬の吸入や 点滴などを行います。網膜の細胞は酸素が欠乏すると、短時間で壊死するので治療は緊急を要します。発症後2~3時間以上経過すると、ほとんどの場合、視力の回復は望めません。

硝子体内気体注入術

  • 硝子体の中にガスを注入し、裂孔が上になるようにうつ伏せの姿勢をとります。
  • すると、ガスの浮力によって網膜にたまっていた水が硝子体内に押し戻され、神経網膜が元に戻って、網膜色素上皮と接するようになります。
  • 3~4日その状態を保つと、自然に網膜がくっつきます。その後、光凝固や冷凍凝固で裂孔をふさぎます。硝子体内に注入したガスは、自然に吸収されます。

硝子体切除術

  • 網膜を引っ張っている部分の硝子体を切除して、硝子体から網膜を切り離す手術です。
  • 切り離された網膜が自然に戻る場合もありますが、水がたまっていて戻らないような場合は、ガスを入れて網膜をくっつけるガスタンポナーデという治療を行います。

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黄斑円孔(おうはんえんこう)

網膜の中心には視力がとても鋭敏な一点が存在し、その部分は中心窩(ちゅうしんか)と呼ばれています。中心窩を含む網膜の中央部分を黄斑(おうはん)といい、黄斑円孔はその中心窩の網膜に穴(孔)があいてしまう病気です。この病気は硝子体の収縮が関係して起き、60代をピークに、その前後の年齢層の人に多発します。とくに、硝子体の液化が進みやすい近視の人や女性に多い傾向があります。最も視力が鋭敏な部分にできるため、視力に大きな影響を及ぼします。完全な黄斑円孔は、少し前までは治療法がありません でしたが、今では手術によって、視力を取り戻せるようになっています。手術の方法は、まず後部の硝子体を切除し、次に、眼球内部にガスを注入します。

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